コラム
「竹本住大夫著『文楽のこころを語る』」
2008年3月28日 自民党メールマガジン:私のイチオシ
わたしは関西で生まれましたので、幼い時から人形浄瑠璃、文楽に慣れ親しんできました。文楽は、大夫が語る浄瑠璃と、三味線と、人形の三つの業、三業が競い合うようにして、一体となる芸術です。
衆議院議員に選出される以前、関西を中心にジャーナリスト、キャスターを務めていましたので、特に浄瑠璃の「語る」世界に魅了されています。なかなか舞台をご覧いただけない方に文楽の奥の深さを知っていただける一冊の本を紹介したいと思います。
人間国宝、竹本住大夫さんの「文楽のこころを語る」(文藝春秋)です。住大夫さんはこの著書の中で、「浄瑠璃を語る」について、次のように実に多彩に言い表しておられます。
サラリと語る、こってり語る、しっくりと語る、力強う語る、吐く息で語る、テンポよく語る、音遣いで語る、はんなり語る、貫目をつけて語る、時代物らしく語る、キリッと語る、イキをたこう出して語る、しっかり情を込めて語る、一息にパッと語る。
どの「語る」にも住大夫さんの浄瑠璃への情念が感じられます。
人形に息吹を吹き込み、観客を浄瑠璃の世界に引き込んでいく情の語り。
まさに政治も心で語らなければならないと改めて思わされる一冊です。










